|
腰痛について 光安廣倫
腰痛は、腹痛と同じように症状をいうもので、病名では有りません。腰痛の原因としては、脊椎の問題であるもの(脊椎性腰痛)、神経性腰痛(脊椎内の原因)、内臓性腰痛、血管性腰痛、心因性腰痛に分けられます。今回は、その特徴について述べます。
1. 脊椎性腰痛 腰痛の一般的な原因で、ほとんどの方がこれに当てはまります。ほとんどの方が経験するいわゆるギックリ腰が代表ですが、特徴として動くことで痛みが増強し、安静で軽減する腰痛です。 2. 神経性腰痛 3. 内臓性腰痛 腎臓や骨盤の中にある臓器、小腸といった臓器の病変で腰痛がでることがあります。しかし腰痛だけがこういった内臓の病気の症状であることはほとんどなく、患者さんのお話を注意して聞くことで他の症状が分かることが多いです。またこの腰痛は、安静にしていても軽くならないことが特徴で、患者さんは痛くてのたうち回る様な痛みを訴えられることもあります。 4. 血管性腰痛 腹部動脈瘤があり、慢性の腰痛を訴えられる方がおられますが、この腰痛は体動で変化するような痛みではありません。下肢の血管の流れが悪いといった末梢血管病変では、坐骨神経痛のような歩いていてふくらはぎの部分が痛んで歩きにくくなるといった症状がでることがあります。しかし、坐骨神経痛とは違ってこの痛みは安静に立っているだけで軽くなる特徴があります。 5. 心因性腰痛 元来ある腰痛の状態に感情的な問題が加わって、腰痛という症状がよ り複雑になっている方はおられます。実際に心因的な問題のみで腰痛が起こっている方は少ないのが事実です。 私たちは、患者さんの症状を聞き、検査を含めて診察をすることで様々な腰痛の原因を取り除く治療を行っていきます。腰痛でお困りの方は、腰痛の専門医である整形外科への受診をおすすめいたします。 一口メモ 安静について 私たち整形外科医は、耐えられない腰痛を訴えられる患者さんに「安静に寝ていて下さい。」と、お話しすることが多いです。これは、患者さんには治療とはお取りいただけないかもしれません。しかし足首を捻挫した場合に、捻挫した足に体重をかけないように歩いたり、痛みのために歩けなかったりするように、腰痛も脊椎の捻挫を起こした場合と考えれば、体重と活動を除く方法は、横になって安静にしておくことしかないのです。私たち整形外科医のお話しする「安静にしておいて下さい。」は、回復への近道なのです。しかし、あまりの長期に渡る安静は、骨の力や筋肉の力を弱め、回復を遅らせることになります。 Copyright 2001 Mitsuyasu Orthopaedic Hospital
|